株式投資はトレードだけではなく、企業からもらえる配当金や株主優待も魅力の1つです。
株式投資は短期的なトレードを繰り返して利益を得るだけではなく、よい銘柄を長く保有して、コツコツと配当金をもらうという方法もあります。
目次
■株式投資のメリットは3つある
「値上がり益」「配当収入」「株主優待」です。
株式投資の醍醐味はやはり、安く買って、高く株を売ることです。
しかし、株式投資の初心者にとって安く買って高く売ることは簡単ではありません。
そこで、株式投資の初心者はデイトレードのような日々の値上がり、値下がりによる投資ではなく、じっくりと銘柄を見極め、将来にわたって成長していくであろう銘柄に投資するという長期的な視点が重要になってきます。
よい企業の優良銘柄に投資できれば、配当金を安定的に得ることも可能ですし、さらに、株主優待を実施している銘柄であれば、優待品をもらうこともできます。
■株式投資の配当利回りは銀行よりも高い
配当金は、会社が事業活動によって利益を得たときに、出資者である株主にその利益を還元するものです。
もちろん、配当金の額は企業の業績に応じて変わり、もし業績が極端に悪い場合などは、配当0円、無配当ということもあります。
そして、業績が好調であれば配当金も増えていくことが期待できます。
■配当金はどのくらいもらえるのか?
例として、株価が一万円で、配当金が100円(年間)だとすると、配当利回りは、このような計算になります。
100円➗10000円✖100=1%です。
現在、東証一部に上場している企業の平均の配当利回りの平均は1.89%になっています。
(2018年5月加重平均利回り東証ホームページから)
中には利回りが3~4%という銘柄もあります。
資産運用という点から考えると、銀行の普通預金などに比べてはるかに高い利回りになることがおわかりいただけるかと思います。
しかし、単純に配当利回りが高いから良い銘柄だとは言い切れません。
株価が上がると配当利回りは下がり、株価が下がると配当利回りは上がるからです。
※株価が大きく下落したことで高い配当利回りになっている銘柄が含まれているかもしれないので注意が必要です。
現在、大手銀行の普通預金金利が年0.001%という時代です。
将来に向けてお金を増やすことを考えるなら、上手に銘柄を選んで、配当、値上がり益、そして株主優待もあわせた高い利回りでの資産運用にチャレンジすることを検討してみてはいかがでしょうか?
■株式投資配当銘柄の選び方
上場企業の配当金予想のランキングはインターネットで簡単に調べることができます。
しかし、どうせ株式投資をするなら、配当金はもちろんのこと、値上がり益も狙いたいところです。
そこで、このような株式投資を行なうためには、どのように銘柄を選べばよいのでしょうか?
■株式のスクリーニングが大切
業績がしっかりとした銘柄を選択すること。そして、個別銘柄をじっくり調査して、会社の業績が拡大しそうな企業を選ぶことが大切です。
さらに過去にしっかり業績を拡大してきた企業で将来もさらに業績が拡大しそうな企業を探しましょう。
■割安で将来性のある企業を選びましょう。
※各上場企業のIRサイトには、過去の業績が掲載されています。
当期純利益が毎年拡大しているか、株主資本は積み上がっているかといったことを確認してみましょう。
そのうえで、配当が十分に支払われている銘柄を探すというような考え方がおすすめです。
■企業からのプレゼント株主優待とは?
株主優待を楽しみに株式投資をしている方も多いと思います。
企業から株主への感謝の意を込めたプレゼントといえるもので、現在上場企業の約3割で実施されています。
優待品は、自社製品や自社施設・店舗で使える割引券のほか、クオカードや図書カード、お米、お肉、映画の無料券など、企業によってさまざまですが、株主優待を金額換算すると、何年か保有し続けるだけで、投資金額の元が取れるような銘柄も存在します。
しかし、株主優待は企業から株主に対しての感謝の気持ちを表すプレゼントのようなものです。
したがって、株主優待は業績や財務体質とは関係なく、企業の考えひとつで決まるものだとも言えます。
財務体質が悪化しているにも関わらず、資金集めのためだけに株主優待を続けているケースもないとは限りません。
また、株主優待の権利が投資を検討する際には、株主優待だけに目を奪われることなく、業績や配当の状況をしっかり確認するようにしてください。
■株式投資配当利回りの良い銘柄のリスク
簡単に配当利回りの計算式を前に書きましたが、配当利回りは、「企業が出す配当金 ÷ 株価」の計算式で算出できます。
つまり、株価が上がると配当利回りは下がりますし、逆に株価が下がると配当利回りは上昇します。株価の動きに合わせてリアルタイムで配当利回りは変化しているのです。
ですから、将来もずっとその利回りが維持されるとは限りません。
また、配当利回りが5%位ある優良銘柄でも株価が10%値下がりすると1年分の配当金が吹き飛びこともあります。
10%位の株価下落というのは業績の下方修正や株式市況の悪化など、ネガティブな要因があればたった一日で起こりうるリスクです。
配当利回りがよく、魅力的に見える企業でも実は業績が悪いということも考えられます。
■アメリカのアマゾンは何故無配当なのか?
企業の業績がよく、黒字で儲かっているのになぜ配当を出さないんだ?
という声を聞きます。
しかし、黒字の会社が利益を出し、そのお金をすべて配当金として株主に還元していては、その会社は次の成長を実現するための投資ができず、業績は横ばいか衰退の一途をたどるばかりです。
企業が成長し業績を伸ばしていくためには、常に新しい投資が必要です。そして、株主に支払う配当金を少なくするほど、会社は積極的な投資を行うことができます。
日本では「配当金を出さない上場企業は悪い会社だ」という風潮があります。
しかし、配当金を出していないからといって、そのお金は決して無駄遣いされることなく企業の成長に活用されています。誰もが知っている小売業のアマゾンはまだまだ稼いだキャッシュをすべて投資に回しています。
そして、配当や自社株買いはゼロでもあります。
これは、一度有配企業になればよほどのことがない限り減配することは難しいとされているからです。ましてや再度無配にするなんてアメリカでは絶対に考えられないことです。
高配当で知られている大企業も最初から配当金が支払われていた訳ではありません。実際、iPhoneで有名なアップルですらつい最近まで無配当を続けていました。
黒字が出たけど配当金として投資家に還元しなかったお金は、※内部留保といって会社の中に貯めこまれます。
そして、会社の中に貯めこまれた内部留保金は新規事業の創出や既存事業の強化、研究開発などに使われます。会社内に貯め込んだ現金が大きくなると「自社株買い」をすることで投資家に還元するケースもあります。
〇そのお金はどのように使われるのか?
①配当金を出して投資家に還元する。
②研究開発などさらなる会社の成長に使う。
③自社株買いを行い投資家に還元する。
現金は、配当金という形で還元するか、株価の上昇で投資家に還元するかの違いです。
■最後に配当金を手に入れるためには
配当や株主優待を手に入れるためには、権利確定日に株式を保有している必要があります。それまでの保有期間は一切関係ありません。
※権利確定日とはその日に株主として記載されることにより、株主優待や配当、株式分割などの権利を得られる日のことです。
その日、権利確定日の1日だけ株を持っていれば、株主優待や配当の権利を受けることができます。ここで肝心なことは、株主として記載されるためには、購入後3営業日の期間が必要です。
ですから、権利確定日までに株を保有するためには、権利付き最終日(権利確定日の3営業日前)に購入しておく必要があります。
詳しくは、株式優待の権利カレンダーを検索して下さい。そして、権利確定日や権利落ちの銘柄の株価の値動きもチェックして欲しいと考えます。
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