目次
FXとは?
FXとは「外国為替証拠金取引」のことを指します。
米ドル(USD)、ユーロ(EUR)などのよく聞くメジャーな通貨から
人民元(CNH)、トルコリラ(TRY)などあまり馴染みのない通貨まで
様々な外国通貨を買ったり売ったりすることで差額が発生します。
その差額を利用した金融商品になります。
また、「FXってなんの略?」と誰でも1度は思ったことがあるかと思いますが、
FXは英語で「foreign exchange」と言い、foreignのF、exchangeのXをとった略語がFXです。
FXの仕組み
FXとは売買の差額によって利益や損失を出すものになります。
ではFXの仕組みはどうなっているのか。ドル円を例に取り解説していきます。
例えば、上記のチャート(ドル円)のように
1のときは1ドル約106.5円
2のときは1ドル約105.8円
3のときは1ドル約107.3円
この場合1のときに1ドル分を買って2のときに売った場合
106.5円-105.8円で約0.7円の損失です。
この場合1のときに1ドル分を買って3のときに売った場合
107.3円-106.5円で約0.8円の利益です。
もちろん買うときには
単純に安く買って高く売ることができれば利益は出るのはFXの仕組みは簡単です。
しかし上記チャートのようにこのあと上がるのか、下がるのかはわかりません。
過去のデータ・パターンから分析するテクニカル分析や
各国のニュースや要人の発言を利用する手法であるファンダメンタル分析などを用いて、
トレードしていくことになります。
「でも一回の取引でたった0.8円か」ではなく、
取引のドルの金額を増やし1ドル分でなく
1000ドル分を売買⇒利益800円
10000ドル分を売買⇒利益8000円
100000ドル分を売買⇒利益80000円
となります。
FXの取引時間
FXは平日24時間いつでも取引できます。
株は平日の9時~15時(11時半~12時半は除く)ですので、
FXが株と比較して取引時間において自由な取引であるのがわかります。
正確には月曜日の朝7時に取引開始し土曜日の朝5時50分までできます。
また3月第2日曜日~11月第1日曜日のサマータイム(夏時間)期間中の
取引終了時刻は1時間繰り上がり、月曜日以外は朝7時から始まります。
□FX取引時間
〇サマータイム【3月第2日曜日~11月第1日曜日】
月曜日 7:00~
火曜日~金曜日 6:00~翌日5:50
土曜日 ~5:50
〇標準時間【11月第1日曜日~3月第2日曜日】
月曜日 7:00~
火曜日~金曜日 7:00~翌日6:50
土曜日 ~6:50
上記のような開始時間、終了時間となり朝の10分間でシステムメンテナンスが行われます。
基本的には月曜の朝7時に始まり、土曜の朝6時か7時に終わると覚えていきましょう。
24時間トレードできるメリット・デメリット
FXの取引は24時間トレードできるので、
自由度が高くメリットにしか見えませんが、
実際自分が取引すること考えるとデメリットにもなります。
24時間起きて為替相場をずっと見ることはできませんし、
長時間パソコンの画面に張り付いていては集中力もなくなります。
長くできるからいいのではなく、自分の生活リズムを照らし合わせ
時間を限定して取り組むことが効率的かつ有効的なトレードにつながります。
24時間の中で最も勝ちやすく、集中してトレードしやすい時間を決めて取引しましょう。
FX相場の動きやすい時間帯
24時間トレードできるFXではどの時間帯での取引が効率よくできるのでしょうか。
これはメジャー通貨と言われるドル、ユーロ、ポンド、円の絡んだ通貨で、
その通貨を扱う国のアメリカ、ヨーロッパ、日本の市場が盛り上がる時間帯です。
日本時間でみるとまず日本の市場が動き出します。
午前8時半、8時50分に日本の経済指標が発表され
9時に東京市場がオープンされますので、
フライング気味に8時半~10時くらいは「円」の絡んだ通貨ペアは動きやすいです。
9時~15時の日本市場の時間の中でも8時半~10時は特に値動きが大きいです。
また15時に市場が閉まることから15時前も為替は動くことは多いです。
次にヨーロッパ市場。
日本市場と同じようにロンドン市場も経済指標発表が始まります。
このとき日本時間で16時頃。
日本時間で16時~19時はヨーロッパ市場に注目が集まり
「ユーロ」「ポンド」等を中心に値動きがあります。
最後にニューヨーク市場。
ニューヨークタイムの朝8時半と9時半に経済指標発表があるので
日本時間の21時半と23時には経済主要国アメリカの米ドルが
動きすべての通貨が影響を受けます。
冬時間(標準時間)では日本時間の22時半と24時となります。
ここまでまとめるとFX相場が動きやすい時間帯は
日本時間8時半~10時、15時前、16時~19時、21時半~24時です。
動きやすい時間帯で効率よく取引をするためには
8時半~10時、16時~19時、21時半~24時のどこかに絞って行うのが効率的です。
レバレッジ
FXを学ぶ際に必ず出てくる言葉が「レバレッジ」です。
レバレッジとは取引をする証券会社の口座に預けたお金を証拠金として、
証拠金の数倍から数百倍の金額でFXの取引ができるFXならではの仕組み。
このレバレッジは少ない資金で大きいお金の取引ができることから
「てこの原理」とも言われています。
FXの旨味とされていて、上手く利用できる人には多くのメリットがあります。
「レバレッジ□□倍」という呼び方をして、取引の金額によって自動的に設定されます。
自分で選ぶわけではないので取引の際にレバレッジが変えられないと最初は思うかもしれません。
ですが、取引数や金額が増えると自動で増えるものとなっています。
この自動で増えるという仕組みがFX初心者やリスク管理が未熟な初心者トレーダーには大敵となります。
気づかないうちにレバレッジが増え大きな損失を被るということに成り兼ねません。
大切なことはどれだけの損失を許容できるか。
自分の持っているポジションが取引口座に入っている何パーセントを占めているのかを
把握しその範囲内で取引をできるのであれば、レバレッジは敵ではなく必ず味方になります。
証拠金
FXでは口座開設後、取引の資金として口座へお金を入金します。
この取引口座へ入金されたお金を証拠金と言います。
この証拠金は預け入れたお金が担保の扱いとなりその範囲内で取引できるという仕組みです。
ここでFXのレバレッジが発揮されるわけです。
例えばレバレッジ最大25倍の証券会社の口座を開設し証拠金10万円を入金した場合、
1倍~25倍までの取引ができますので10万円~250万円分の通貨を売買できるのです。
まさに少ないお金で大きな取引が可能となります。
しかし、リスク管理のできる人とレバレッジの仕組みを理解していない人では
全逆の結果を生むこととなりますので、
まずは少ないお金での取引でレバレッジの仕組みを理解しましょう。
「買い」と「売り」
FXの取引では最初の注文の際、
「買い」と「売り」の2つの注文の入り方があります。
「買い」でも「売り」でも口座に入れたお金が証拠金として担保の役割となり、
その担保で自由に様々な通貨を買ったり売ったりできます。
「買い」の意味と仕組み
FXでは「買い」の注文を入れポジションを持つことを
「ロングポジションを持つ」と言います。
「買い」をロング、「売り」をショートとFXでは呼び、
注文を入れることをエントリーと呼びますので、
買い注文を入れることを「ロングエントリー」と表します。
仕組みとしては預けた日本円を証拠金として、
ドルやユーロなどの外貨を買うことになります。
ここで重要なポイントは、買った外貨は必ず売って終わるということ。
ドルやユーロの外貨を持ってっていてもスワップポイントで金利差分はもらえますが、
最終的には売ることで引き出し可能な自由なお金となります。
決済で売る際にもドルやユーロの外貨を日本円に戻し、
日本円で口座に戻ってきます。
このように証拠金で外貨を買って売ったときの差益をFXの利益とするわけです。
トレードのときには、チャートを見て上に上がるときに
「買いエントリー」で入ることが重要になります。
シンプルに上昇トレンドの際は買いで入って、
エントリーしたところよりも高いところで売れれば勝ちやすいのです。
「売り」の意味と仕組み
「買い」をロングと呼ぶのに対して、
「売り」の注文を入れポジションを持つことを
「ショートポジションを持つ」と言います。
また売り注文を入れることを「ショートエントリー」と表します。
仕組みとしては預けた日本円を証拠金として、
ドルやユーロなどの外貨を売ることです。
しかし、ここでしっくりこないのが「持ってない通貨を売る」ことで取引を始めること。
イメージとしては
必ず最終的に「買う」という約束のもと「借りてきて売る」
という感じになります。
ここでも決済として買わなければ、利益は確定しませんので、
売りで入ったレートよりも安くなったところで買うことで利益を出すことができます。
例えば、今1ドル100円として下がりそうと思い、100ドルの売り注文を入れます。
もちろんドルは持っていないので、必ず買うのを前提で、借りてきて売るのです。
その後1ドル90円になって、売った100ドル分を買えば、
10000円の価値のドルが9000円で買えるわけです。
最初に売ったときよりも1000円安く買えていますので、
この1000円が差益として利益となります。
トレードのときのポイントとしても、
「買い」のときと反対にチャートを見て、
下に下がるときに「売りエントリー」で入れます。
下降トレンドを見極め売りエントリー。
エントリーしたところよりも安いところで売れれば利益を出せます。
ロット
ロット(Lot)とは、FXで取引を行うときの通貨量の単位です。
例えば、鉛筆1ダース=12本、たばこ1カートン=10箱のように
何かをまとめて買うことに使う単位になります。
証券会社によっても異なりますが、通常1.0ロット=10万通貨になります。
よく証券会社などで、「4000円からFXができる!」などどありますが、
1000通貨が4000円~6000円程度なので、1000通貨での取引ができることになります。
1.0ロット=10万通貨なので1000通貨の場合は0.01ロットでの取引となるわけです。
ロット数が多ければ、大きな利益を得ることもできれば
大きな損失を受けることもあります。
初めは小さなロットから。資金管理ができるようになれば徐々にロットを上げるのが基本です!
FXの金利とスワップポイント
FXでは売買による差益で利益を出す方法ともう一つ利益を出す方法があります。
それがスワップ金利です。
FXでの金利をスワップ金利やスワップポイントと呼び2か国の通貨の金利差を指します。
日本は低金利時代が長く続いており銀行にお金を預けていても利息など雀の涙。
しかし海外に目を向ければ2%~10%を超える国もあります。
この日本と外国との金利差が毎日もらえる利益としてFXの一つの魅力とも言えます。
関連記事
スプレッド
スプレッドは英語で「spread」となっていて、「開く、広げる」などの意味があります。
主な意味:開く、広げる、伸ばす、手足を伸ばして横たわる、(広々とした所で)ゆったりとくつろぐ、(広げて)(…に)掛ける、おおう、(…に)(広げて)掛ける、(むらなく平らに)塗る、(…に)(むらなく)塗る
出典:Weblio
FXで言うスプレッドも「開き、広がり」などの認識で大丈夫です。
何に、どこに開きがあるのかというと通貨を
「買う」ときの為替レートと「売る」ときの為替レートに差が生じます。
出典:外為オンライン
上記の一番左の「EUR/JPY」をみてください。
実際の注文の画面ですが「売」を表す青のボタンと
「買」を表す赤のボタンに開きがあります。
売りは133.13で買いは133.15となっています。
この「0.02」の差がスプレッドになります。
スプレッドが大きいとどんな影響があるのか
当然取引をするときには売りで入るときには高く入りたいし、
買いで入るときには安くエントリーしたい。
しかし、スプレッドがあることで最初に買った時点、
最初に売った時点ではマイナスからのスタートとなります。
スプレッドはトレーダーにとっては不利になる要素ですので、
取引をするメイン通貨ペアは必ずスプレッドの小さいものを選びましょう。
証券会社によっても違うので、トレードスタイルや通貨ペアで証券会社を選ぶことも大切です。
なぜスプレッドがあるのか?
トレーダーにとって不利な要素でしかないスプレッドがなぜ存在するのか?
この理由は一つです。
スプレッドで出た開きが証券会社の利益となるのです。
ということは、取引数が増えれば増えるほど
証券会社にチャリンチャリンとお金が入ることになります。
しかし最近は証券会社の競争でスプレッドもかなり小さい会社が多く、
サイトから得られる情報や見易さなど証券会社もどんどん進化しています。
利用者にもたくさんのメリットをもたらしてくれています。
使いやすい証券会社の口座を利用させてもらっている手数料と
考えて割り切って、勝てるトレーダーになりましょう!
ロスカット
ロスカットとはポジションを持っていた場合、
含み損が大きくなり損失が拡大するのを避けるために
強制的にポジションを決済することです。
FXに限らず投資をする上でこのロスカットは重要なものです。
損失の拡大を防ぐことが次回以降の投資資金の確保にもなり、
含み損を持たないことが資金の流動性を持つ意味で
投資の機会を増やすことにつながります。
長期的にFX市場で生き残る投資家になるには
このロスカットも有効な戦略の一つになります。
強制ロスカットと証拠金維持率
損切りはもちろん手動で行えますが、
FXの証券会社には強制ロスカットという機能も付いています。
強制ロスカットは損失の拡大を防ぐために
証拠金維持率の〇%以下になれば強制的に損切りされるという仕組みです。
また証拠金維持率とは実際に持っているポジションの
金額に対する残高の割合のことを指します。
ですので、たくさんのポジションを持つと
自然とレバレッジも上がり、証拠金維持率は低くなります。
レバレッジを抑えた健全な取引を行うには
ポジションを持ちすぎず証拠金維持率の高い取引をすることが重要です。
関連記事
FXには為替相場と言われるものがあります。為替市場で異なる通貨が売買されるときの値段のことを指します。今回はレンジと呼ばれる相場について解説していきます。
レンジ
レンジとは為替相場がある一定の範囲内で収まる状態のことを言います。
上昇トレンドや下降トレンドのできる前に見られ、
レンジを上や下に抜けてきたらトレンドが発生するという循環になります。
またレンジはボックス相場とも言われ、
そのレートの変動が箱(BOX)の中に納まるように動くことから呼ばれています。
また上にいくか、下にいくか分からず、
もみ合っているように見えることから、「もみ合い」「もみ合い相場」とも呼ばれます。
レンジのあとのブレイク
またFXにおいて「トレンド相場3割、レンジ相場7割」とも言われていて、
もみ合いになっているケースの方が圧倒的に多いのです。
レンジ相場は前述しましたが上下どちらにうごくか
判断しずらいため為替相場の7割は判断しにくい(=勝ちにくい)とも考えられます。
もちろんレンジ相場に適したインジゲーターもありレンジ相場での戦い方もあります。
しかし、基本的にはトレンドでの取引が初心者にはベターと言えます。
レンジの終わりのブレイク
レンジ相場はサポートライン、レジスタンスラインを引くことで
その値幅を判断し、そのラインを越えたところがブレイクしたと言います。
そういう意味でレンジブレイクやもみ合い放れなど呼ぶこともあります。
そのブレイクによって上昇や下降のトレンドが発生するので、
レンジでエントリーポイントを確認してブレイクしたらエントリー
これが最もオーソドックスで初心者は最初に覚えてほしい手法です。
レンジになりやすい時間帯
レンジ相場は上下の動きが少ない状態です。
つまり主要国の市場が閉まっている時間帯ではレンジ相場になりがちです。
経済主要国のアメリカ、ヨーロッパ、日本の市場が
盛り上がる時間帯の日本時間でおよそ8時半~10時、16時~19時、21時半~24時は
トレンドが発生しやすく、それ以外の時間帯はレンジ相場と思っておいても問題ありません。
8時半~10時、16時~19時、21時半~24時を全て足すと計7時間。
1日24時間のうちの7時間はおよそ3割程度です。
「トレンド相場3割、レンジ相場7割」というのも感覚ではなく、
実際その程度の割合でなっていそうです。
レンジ相場は方向の判断がしにくく、勝ちにくい相場ですが、
レンジが長く続けば続くほどブレイクしたときの勢いもすごいので、
しっかり待ってエントリーできれば待った分、勝ちも大きくなるでしょう。
指値・逆指値
FXの注文の際に指値(さしね)、逆指値(ぎゃくさしね)
という項目を設定して注文をかけることがあります。
指値注文は自分にとって有利な条件での注文で、
あらかじめ決めたレートに到達した時点で自動的に決済されます。
逆指値注文は反対に自分にとって不利な条件での注文ですが、
反対方向へ大きく動くのを防ぎ損失を最小限にとどめるという注文になります。
「買い」での注文の場合
指値・・・その時のレートより安く買う 逆指値・・・その時のレートより高く買う
「売り」での注文の場合
指値・・・その時のレートより高く売る 逆指値・・・その時のレートより安く売る
なぜ逆指値を入れるのか
指値は自分の利益の出るところでの指定になりますので理解できますが、
逆指値は「なぜ損失のところに注文を入れるの?」と思うでしょう。
私も始めたころは逆指値を入れる意味が全く分かりませんでした。
逆指値は自分に不利なレートでの指定となります。
しかし、予想と反対の方向へ進みラインを割って、
トレンドが変わっても約定せずに含み損だけ増えていくのは非常に危険です。
その損失を最小限で抑えるのが逆指値の役割になります。
そういう意味で逆指値注文はストップ注文とも呼ばれます。
ストップ注文を入れることで最小限の損失となり、
次回以降の資産管理もできます。
新規エントリーする際は逆指値は必ず入れるようにしてください。
指値と逆指値は同時に注文できる!OCO注文
注文中のポジションに指値・逆指値を同時に注文もできますし、
新規での注文の際にも指値・逆指値を同時に注文できます。
新規で指値・逆指値を同時に注文することをOCO注文と言います。
例えば、
「ここのライン(100円)を抜けたら新規でここ(101円)まで
伸びそうだから指値はここで、逆にここ(99.8円)に来たら
損失限定のため逆指値を入れよう。」
のように新規で注文できるのです。
トレンドフォローをしたデイトレードでは特に使える注文方法です。
指値・逆指値で放置もできる。
OCO注文を使えば指値も逆指値も入れることができ、
エントリーも自在にできます。
レンジ相場であれば、高値で「売り」、安値で「買い」と
エントリーを入れておけば自動的にレンジ内で売買がされますし、
レンジを抜けてブレイクするところに逆指値でOCO注文を入れておく使い方もできます。
忙しいときやパソコンやスマホの画面を見ていられないときには
この指値・逆指値を同時に注文するOCO注文は非常に重宝します。
指値・逆指値をきちっと理解して、実践でも活用しましょう!
ボラティリティ
ボラティリティとは英語で『volatility』となり「揮発性、落ち着きのない性質、移り気」を表し、
FXの中では為替の価格の変動比率のことです。
略して「ボラ」ということもあります。
為替相場のボラティリティを知ることでどの範囲で動くかを掴めるので
変動の大きい通貨ペアを狙い、大きなチャンスとなることもあります。
意味とワードの掴み方
ボラティリティとは前述のとおり為替の価格の変動比率のことです。
かみ砕いていうと、ある一定期間の中で為替の価格がどれくらい上下に動いたかを表します。
TwitterやFXのLINEグループなどに入っているとよく「ボラが高いから…」「ボラがないので…」
という書き込みを目にします。
経済指標などが発表され、相場が大きな動きをしているときには
「ボラが高い」「ボラティリティがある」などと言われます。
反対に取引が少なく相場の動きが小さい横ばいの時には、
「ボラが低い」「ボラティリティがない」などと言われます。
ボラティリティの知識が必要なわけ
ボラティリティを知っていれば値幅の動きの範囲が分かります。
自分の持ったポジションに対して、
最大限の利益を得たり、最小限の損失に抑える材料になります。
また、証券会社のサービスを利用すればボラティリティを簡単に確認できます。
↓ボラティリティ表はこちらから↓
出典:ヒロセ通商
ボラティリティから通貨ペアを選ぶには?
ボラティリティには通貨ペアごとの特徴があります。
主要通貨の「ドル円」や「ユーロドル」は情報量も多く、
基軸通貨の米ドルが絡んでいることもあり比較的安定した値動きとなります。
ボラティリティが低いということですね。
ボラティリティが低く安定して、人気のある通貨なので
EAには「ドル円」や「ユーロドル」の商品が多く感じます。
デイトレードやスイングトレードに向いています。
逆に「ポンド円」などはボラティリティが高い通貨として人気があります。
ボラティリティが高いので、スキャルピングにポンド円を選ぶ方も多いです。
ナンピン
ナンピンとは、ポジションを持ち、評価損が出ているポジションに対して、
新たにポジションを保有することで、平均コストを下げる行為をいいます。
平均コストを下げることで、有利になるようにするのが狙いです。
例えば、ドル円を110円で買った後に100円まで価格が下落してしまった場合、
ドル円110円買いのポジションは110円まで上昇するのを待たなければなりません。
しかし、ここでさらに同じ量の通貨買い増しすれば、
平均価格は105円となり、レートが105円になれば損益±0となります。
ナンピンしなければ110円まで待たなければならない取引も
105円まで待てば利益を出せるラインになるわけです。
買い増しはうまく作用すれば、ポジションが塩漬けになることを
避けることが出来ますが、100円で持ったポジションが
さらに下がれば損失は倍増してしまい取り返しのつかないことになります。
ナンピンの手法は初心者向けではなく、
経験を積み、相場の流れが読める上級者向けの手法です。
使う際には慎重に判断しましょう!
リスクリワード、リスクヘッジ
証券会社でFX口座を開く際に、『外国為替証拠金取引に関するリスク』など
リスクについての説明に同意の元、口座を開設します。
これにはFXにはリスクが存在するからです。
為替変動や金利変動によるリスクやレバレッジの理解不足によるリスクなど。
それを理解したうえで口座開設をし、取引を始めましょう。
リスクヘッジとは
リスクヘッジとは今後起こる可能性のあるリスクを予測して、
できる限りリスクを避ける準備をすることです。
つまりリスク回避のことになります。
FXでのリスクヘッジとしてできることは、大きな反転などに備えて
注文のときに逆指値を入れるということにあたります。
また、ポジションを多く持ち過ぎないということも
ロスカットを起こさないためには大事なポイントです。
リスクリワードレシオ
リスクとは「危険」、リワードは「報酬」、レシオは「割合」という意味です。
リスクリワードとは損失と利益のことを指し、
リスクリワードレシオは損失と利益の割合という意味になります。
FXのトレードにおいて、勝率も気にしたいところですが、
このリスクリワードレシオをどこに設定して
トレードルールを決めるかが勝利を獲得するための重要なカギとなります。
このリスクリワードレシオは一般的に「平均トレード利益÷平均トレード損失」で表されます。
10回トレードして、6勝4敗、6勝で60万の利益、4敗で80万の損失であれば、
平均トレード利益は10万(60÷6)、平均トレード損失は20万(80÷4)となります。
リスクリワードレシオ=平均トレード利益÷平均トレード損失より
10万÷20万=0.5
リスクリワードレシオは0.5となります。
リスクリワードレシオの黄金比
リスクリワードレシオについて調べていくと、
トレーダーさんやブロガーさんはリスクリワードレシオ3がおすすめという意見を多く見ます。
つまり平均トレード利益:平均トレード損失=3:1ということです。
勝率で言えば、1勝3敗で、とんとんの取引となります。
いくら勝率がよくてもリスクリワードレシオが低ければマイナスになります。
FX取引での不変の真理「損小利大の法則」を守り、
リスクリワードレシオを上げてトレードすることが出来れば、
勝利を自分のものとできるでしょう。
FXの歴史
今では、投資や副業の選択肢の1つとして、定着しているFX。
テレビや本、雑誌、ブログ、ニュースなど
様々なメディアでも取り上げられたことで広く知られています。
平日の24時間取引ができ、また少額で始めることができるのも人気の理由です。
FXはどのように始まり、どのように変化したのでしょうか。
その歴史を見ることで、FXへの知識を濃くしていきたいと思います。
FXの始まりと広がり
FXの始まりは1998年に『外為法』が改正され、
個人でも為替取引が行えるようになったのがきっかけです。
今では当たり前のように口座開設して取引をしていますが、
1998年までは公認された一部の金融機関でしか取引をすることができなかったのです。
日本で初めてFXを立ち上げたのはダイワフテーチャーズ(現・ひまわり証券)です。
1998年に法律では可能になりましたが、当時はインターネットの普及率も10%前後であり、
一般的に使用されてなくFXの普及も大きくされませんでした。
1999年から2003年にかけてADSLが登場し、「Google」や「Amazon.co.jp」がサービスを開始、
家庭向けの光回線が登場もあり2003年ごろには
家庭の約3分の2にインターネットが普及しました。これによりFXも知名度を上げていきました。
悪質な業者の参入
FXは従来の投資と比較して短期間で大きいリターンも見込めることから、
個人の参入も増大しました。
それに伴い、証券会社などの業者も増えました。
しかし、ここで問題に当たります。当時は新しく急成長したFX市場に対して、
金融庁の法整備が間に合っておらず、無法状態とも呼べる環境にありました。
そこに悪徳業者が次々とFX業界に参入することになってしまったのです。
顧客の証拠金横領や顧客が出した利益も
さまざまな理由をつけて出金を拒むなど悪質な行為を行っていたのです。
FX業界の清浄化
FX自体は優れた金融商品でもそれを扱う悪徳業者がいては、
悪いことが起こり続けてしまいます。
当然、テレビなどでもニュースとなり、今でも悪い印象を持つ方も少なくありません。
大きな改革に2005年の金融先物取引法があります。
これにより全ての業者に登録が義務付けられ、
金融庁から許可の下りない業者は営業ができなくなり、
多くの悪徳業者はいなくなりました。
さらに2009年には信託保全が義務化されます。
この信託保全により、仮にFXの証券会社の業績が振るわず
倒産したとしても預けたお金は返還されるという保証になります。
投資家が利益を出し、結果を出しても使っていた証券会社が
つぶれてしまっては元も子もありません。
投資家が守られるために行われた改革によりFX業界は浄化していったのです。
FXの歴史にはこのような過去もあります。
どんな業界でも法律の下、守られなければならない消費者がいるのです。
現在は悪質な業者によるリスクはなくなりましたが、
「悪いことをする人」はこの世からいなくなりません。
投資においてさまざまなリスクを想定して回避していくことが、いつの時代も重要なのです。