ロスカットとは?
ロスカットとはポジションを持っていた場合、含み損が大きくなり損失が拡大するのを避けるために強制的にポジションを決済することです。
FXに限らず投資をする上でこのロスカットは重要なものです。損失の拡大を防ぐことが次回以降の投資資金の確保にもなり、含み損を持たないことが資金の流動性を持つ意味で投資の機会を増やすことにつながります。
長期的にFX市場で生き残る投資家になるにはこのロスカットも有効な戦略の一つになります。
強制ロスカットと証拠金維持率
損切りはもちろん手動で行えますが、FXの証券会社には強制ロスカットという機能も付いています。強制ロスカットは損失の拡大を防ぐために証拠金維持率の〇%以下になれば強制的に損切りされるという仕組みです。
また証拠金維持率とは実際に持っているポジションの金額に対する残高の割合のことを指します。ですので、たくさんのポジションを持つと自然とレバレッジも上がり、証拠金維持率は低くなります。
レバレッジを抑えた健全な取引を行うにはポジションを持ちすぎず証拠金維持率の高い取引をすることが重要です。
ロスカットの計算
FX証券会社の規定している証拠金維持率によって強制ロスカットは発動しますがどのような計算で行われるのでしょうか。
証拠金維持率=預かり評価残高÷取引証拠金×100
※預かり評価残高・・・口座資産-ポジション評価損益
※取引証拠金・・・ポジションを持つのに必要な証拠金
この計算式によって証拠金維持率が計算され、証券会社既定の証拠金維持率が100%なら100%に割り込んだ時点でロスカットされます。
例えば口座に50万円入れていて1ドル100円のときに5万通貨買ったとします。買った時点で評価損益がなければ評価損益0円として
預かり評価残高は口座資産50万円-評価損益0円で50万円となります。取引証拠金はレバレッジ25倍の証券会社では5万通貨は20万円の証拠金で取引できます。
※5万ドル=500万円=証拠金20万×レバレッジ25倍
そして預かり評価残高50万円÷取引証拠金20万円×100で証拠金維持率は250%となるわけです。
証拠金維持率は買った時点でポジションの損益がないので250%ですが、為替の値動きがあれば変動します。為替が自分のポジション評価損益が-10万円となれば預かり評価残高は40万円です。証拠金維持率は評価残高40万円÷取引証拠金20万円×100で200%と買ったときよりも低くなります。
この取引で証拠金維持率100%以下でロスカットの証券会社なら
証拠金維持率100%=預かり評価残高20万円÷取引証拠金20万円×100
つまり評価差益が-30万となるには1ドル100円のときに買った5万通貨が1ドル94円まで下落したときなので1ドル94円を下回ったらロスカットが行われるということになります。
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